太古の海が知っている
君は知っている

張り巡らされた意志と
必然という偶然

脚のない蜥蜴
死んでいく空
凝視する不思議
底なしの大地
見捨てられ
打ち棄てられた記憶

あれはもういない
君は知っている

見たはずだ
揺れる水面ごしに
浮かんでいた
網膜が焼けて
黒く焦げついた
君は
僕たちは見たはずだ

あの原生生物が
あの原核生物が
あのミトコンドリア達が
知っている

アスファルトの上で
手をつなぐ
僕は知っている
君は知っている
細胞が
太古の海へと続いている

アスファルトの上に
横たわって目を閉じた
君は帰って行く
僕は帰って行く
太古の海が
体の中でうなりをあげた

あれは浮かんでいる
まだ浮かんでいる
細胞の海に浮かんでいる



















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